ひといき入れよう

経験と感じたこと

東野圭吾の小説「白鳥とコウモリ」を読んで感じたこと

 

さあ、景色の描写から始まりました。さらっとした描写です。

どこかの海外小説のような土地柄や景色を細々と書き連ねるかのような

始まり方はしません。

あの永遠とも思えるような

贅肉とも思えるような文章に圭吾先生はしないのであります。

そして、二人の刑事の登場です。

二人とも気遣いを感じさせるような人の良さを感じさせるような会話であります。

古館伊知郎だったらそんな実況しそうな始まり方です。

2人のうちの1人の刑事は精悍な顔つきで年齢は28歳で背が高い。

こう書かかれるだけで

勝手に魅力的な人を見たような感覚になりますから不思議ですよね。

阿部寛を若くした感じだなとかね。

勝手に惹かれるようなキャラクターを想像してしまうと言えば

被害者の娘も造作が派手とか、

他の登場人物の視点を使って奇麗な人だと読者に伝える場面があるんです。

この物語のヒロインとなる存在。

大事ですよね~ヒロイン。

ジェームズボンドの相手役のヒロインが出てこなかったら

どうなっちゃうんだろうあの映画。

そんなヒロインと加害者の息子が密かに合うんですよね。

そして、ロマンスが動き出すんですよ。

え!?急にそんなことする?あっ、急じゃないか。

そうか、理解できないのは私の経験不足か。

ま、そんな展開もありつつ、

お互いがお互いの知っている父の行動とは思えないって感じで

事件の真相に迫っていくわけです。

本当にそんなことしたの?って。

被害者遺族担当の弁護士と加害者の弁護士が止めるんですよ。

弁護人の二人が本当に分からず屋。

でも、職務に一生懸命だから仕方がないんです。

それでも、ヒロインと加害者の二人は

自分の知っている父親を信じて事実を解明してゆく。

真実はいかにという物語。

東野圭吾の文章って本当に読みやすいです。

スラスラと体に入ってきちゃうような、

瑞々しさすら感じるような、ところてんだなこりゃ。

ドライブで言えば信号に全然引っかからない感じ。

また、展開を予想させるうまさ、予想させるように仕向ける上手さ。

そして、予想が当たる気持ち良さ、予想が外れる心地よさがあるんですよね。

たしか、帯に「白夜行」のことや「新たな最高傑作」や

「今後の目標はこの作品を越えることですby東野圭吾

と書かれていたのでこれは読まねばと思って買ったんですよね。

中古本なんですけどね。

買ってよかったです。

売る時も結構高く売れぞーって思ってたら、

カバーに油染みを付けちゃって。

300円ぐらいで売れるのが10円くらいに買いたたかれるじゃないかと不安です。

染みを付けたのは上巻。

上巻の印象の悪さが影響して下巻も買いたたいちゃえみたいにならないかなって。

イオンで見つけた小さなベンジンを買って落とそうと企んでいるところ。

ベンジンの値段は190円弱。

やってみよっと。